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埼玉県北東部の利根地域の医療や介護、福祉を考えるシンポジウムがこのほど、久喜市で開かれ、120人が参加しました。

同市では、医師不足などが原因で昨年、公的病院の厚生連・久喜総合病院が民間譲渡されたほか、済生会栗橋病院の急性期病床の加須市への移転が計画されるなど地域医療への市民の不安が広がっています。

発言した「済生会粟橋病院の存置存続を求める市民会議」の梅沢佳一事務局長は、市民をあげて同病院の移転反対に取り組んでいることを報告。済生会本部が移転を決定するまで今後1年以上かけて調査を行うとしていることから「移転は決まっていない。市内で唯一の公的病院を残すために運動を進めたい」と語りました。

日本共産党の石田利春市議は「現地存続のために、久喜市は済生会栗橋病院への支援内容を具体的に示すべきだ」と述べました。

コーディネーターの本田宏医師は、埼玉県の医師不足の実態を語り、医師の抜本増員や医療補助職員の充実を訴えました。

シンポジウムに先立ち、三重短期大学の長友薫輝教授が、病院の合併・買収に見られる医療の市場化と医療費抑制政策について講演。医療の市場化は「健康格差」を拡大させ地域全体を疲弊させると指摘し、住民参加で、まちづくりの視点から医療整備を進めるべきだと語りました。

(「しんぶん赤旗」6月28日付より)


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