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 2025年7月21日 日本共産党中央委員会常任幹部会

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7月20日に投開票された参議院選挙で、日本共産党は、比例代表選挙で「650万票、10%以上、5議席獲得」を目標にたたかいましたが、得票で286万4千票、得票率4・84%にとどまり、改選4議席から2議席への後退となりました。直近の国政選挙と比べると、比例の得票数・得票率は、前回参院選の361万8千票(6・82%)、昨年の総選挙の336万2千票(6・16%)から、さらに後退する結果となりました。

選挙区選挙では、東京選挙区で、東京の党と後援会の奮闘と、東京都議選からの連続する全国のみなさんの支援によって、吉良よし子候補の3選をかちとることができたことは喜びです。しかし、京都選挙区、埼玉選挙区で、大激戦に競り勝てず、現職議席を失う結果となりました。

日本共産党の結果は、大変に悔しく残念な結果です。日本共産党をご支持いただいた有権者のみなさん、猛暑のなか大奮闘された支持者、後援会員、サポーター、党員のみなさんに心からの感謝を申し上げます。ご期待にこたえる結果を出せなかったことについて、お詫びを申し上げます。

党内外のご意見を受け止め、次の中央委員会総会でしっかりと教訓を引き出し、次の国政選挙のたたかいに必ず生かし、捲土重来を期す決意です。

(2)

選挙全体の結果で、自民党、公明党を、昨年の衆院選につづき、参院でも少数に追い込んだことは、それ自体としては、日本の政治にとって大きな前向きの変化です。

日本共産党は、この参院選を、参院でも自民党・公明党を少数に追い込み、自民党政治を終わらせる展望を開く選挙にすることを大目標にすえ、自民党政治に正面から対決し、責任ある対案を示して選挙をたたかいぬきました。市民と野党の共闘の新たな発展をめざして、全国17の1人区で候補者を一本化し、12の1人区で勝利をかちとりました。これらは、自公への審判を下すうえでの貢献となりました。沖縄選挙区で、「オール沖縄」の議席を守り抜いたことは、今後の沖縄でのたたかいにとって重要な勝利です。

一方、自民党の補完勢力や、外国人への差別を売り物にする排外主義・極右的潮流が議席と得票を伸長させるという結果となったことは重大です。補完勢力と排外主義の動きは、そうした立場に立つ特定の政党の消長に選挙戦の焦点があるかのように煽り立てる一部メディアの報道ともあいまって、選挙戦の真の争点を覆い隠すという有害な役割を果たすとともに、わが党の前進を妨げる大きな圧力となって作用しました。同時に、わが党がこの逆流ときっぱりたたかう姿勢を貫いていることが、この現状を憂える人々のなかに新たな信頼を広げたことも事実です。わが党は、補完勢力と排外主義・極右的潮流の危険性を直視し、人間の平等、人権と民主主義を守り抜く立場から断固としてたたかいます。

排外主義の潮流が台頭している根っこには、暮らしの深刻な困難と政治への閉塞感があります。その影響を受けている人々も含めて、その切実な要求にこたえ展望をしめすとりくみを大いに強めていく決意です。

一方で、自公の少数への転落、他方で、危険な逆流の台頭。日本の政治は、いま大きな歴史的岐路にあり、政治の大きな激動が予想されます。自公政権とその補完勢力、排外主義・極右的潮流に正面から対決し、政治の転換をめざす日本共産党の役割は、きわめて大きなものがあります。いま日本の政治には、時流に流されず正論を貫く政党が必要です。

私たちは、そのことを自覚し、国民とともに、自民党政治に代わる新しい政治を模索・探求する「新しい政治プロセス」を前に進めるために、全力をあげる決意です。

(3)

参議院選挙で、日本共産党が行った政策的な訴えは、責任ある財源提案とセットで消費税減税を進める、政治の責任で賃上げを推進する、医療と介護の崩壊を止め社会保障予算を拡充する、大軍拡に反対し、外交の力で東アジアの平和をつくるなど、どれもが国民の願いにかなった先駆的なものだったと考えます。

日本共産党が選挙戦をつうじて訴えてきたように、「財界・大企業中心」「アメリカいいなり」という自民党政治の「二つのゆがみ」をただす改革を進めることにこそ、暮らしや平和の危機を打開し、政治の閉塞状況を打開する展望があります。私たちは、ここに揺るがない確信をもって、新しい国会での論戦と活動にのぞむとともに、あらゆる分野で国民の要求実現の運動をおこし、選挙でかかげた公約の実現に全力をあげるものです。

(4)

私たちが、今度の選挙戦をつうじて痛感していることは、自民党政治に代わる新しい政治を国民が模索し探求する「新しい政治プロセス」を前に進めるためには、質の面でも量の面でも、根本的に党の力を強めなければならないということです。

国民の切実な願いにこたえた運動をいっそう強めるとともに、綱領、規約、科学的社会主義、党史の学習を抜本的に強化し、どんな政治的風波のもとでも前進をかちとることができる、質量ともに強く大きな党をつくる――このことを参院選の痛苦の後退から導く最大の教訓として銘記し、奮闘する決意です。


暮らしと未来がかかった選挙 志位議長が第一声 埼玉 伊藤氏
しんぶん赤旗7月4日号より
国民の暮らしと日本の未来がかかった歴史的選挙となる参院選―。志位和夫議長は3日、さいたま市のJR浦和駅前で第一声をあげ、「自民党の現状はあまりにひどい。裏金問題に無反省、物価高騰に無為無策、アメリカいいなりに大軍拡、いよいよ末期的です。日本共産党は、衆院に続いて参院でも自公を少数に追い込み、自民党政治を終わらせて、日本の政治を変える大展望を開く―このことを大目標にすえて頑張り抜きます」と訴えました。
はたやま和也比例候補、伊藤岳埼玉選挙区候補が決意を表明。矢野ゆき子比例候補が紹介されました。
志位氏は「自公を少数に追い込む最大の力は、自民党政治と正面から対決し、国民の立場で対案を示す日本共産党の躍進です」と強調。比例代表での5候補勝利とともに、伊藤候補について、「“現場の声で政治を動かす伊藤岳”がキャッチフレーズ。6年間で国会質問は202回と断トツの働きです」と紹介。八潮市の道路陥没事故を巡り、「下水道は40年を超えると陥没事故が急増」というデータを突き付け、石破首相に「見直し」を答弁させ、30年を超えた大規模下水道管の総点検を実現させた実績も示し、「命を守る素晴らしい働きです。必ず再選を勝ち取らせてください」と呼び掛けました。
もう一つの力は「市民と野党の共闘」だと強調。立憲民主党との党首会談を受け、全国32の1人区のうち17選挙区で候補者の一本化が実現したことを報告し、「野党共闘を始めて10年―日本の政治を良くする道は共闘しかありません。日本共産党の躍進と野党共闘の力で、自公を少数に追い込み、自民党政治を終わらせ、日本の政治を変える大展望を開く選挙にしていきましょう」と力を込めました。
志位氏は「物価高騰から暮らしをどう守るかは、参院選の最大争点です」として、(1)消費税減税(2)物価高騰を上回る賃上げを政治の責任で(3)医療と介護の崩壊を食い止め、ケア労働者の賃上げを―の3点について語りました。
志位氏は消費税減税を巡り、石破首相が「消費税を傷つけることがあっては絶対ならない」と述べ、自民党の森山裕幹事長が「消費税を何としても守り抜く」と発言したことに触れ、「追い詰められていることのあらわれです。『守り抜く』というなら、国民の暮らしを守り抜くことこそ、政治の責任です」と訴え。大もうけしている大企業には十分な税の負担能力があることを具体的に示し、「日本共産党の提案の最大の特徴は、責任ある財源論とセットで消費税減税を訴えていることにあります。日本共産党の躍進で、消費税減税の道をこじ開けましょう」と訴えました。
また、自民、公明、日本維新の会の3党が「医療費4兆円削減」で合意し、「11万病床の削減」や「OTC類似薬の保険外し」などを進めようとし、国民民主党も「賛成」を表明していると批判し、「自・公・維・国―医療破壊4党連合に厳しい審判を下しましょう」と訴え。さらに、外国人を差別し、敵視する排外主義の潮流と断固としてたたかう決意を表明しました。
最後に平和の問題について志位氏は、イランへの先制攻撃など無法をほしいままにするトランプ政権が、日本に対し、「軍事費をGDP(国内総生産)比3・5%以上に増やせ」と号令をかけていると述べ、「3・5%と言えば20兆円を超えます。教育予算の4倍、農業予算の10倍です。軍事費を増やせば暮らしの予算が押しつぶされるのは明らかです。平和も暮らしも押しつぶす大軍拡はきっぱり中止にしましょう」と訴え。「今やるべきは戦争の準備ではなく、東アジアに平和をつくる憲法9条を生かした外交こそ必要です」「アメリカいいなりはもうやめましょう。自主自立の平和外交で世界とアジアの平和に貢献する新しい日本をつくりましょう」と呼び掛けました。
比例 はたやま氏
はたやま候補は「減反・減産を押しつけてきた自民党農政を転換し、食料と農業を守ろう」、伊藤候補は「命、人権をないがしろにする政治は許さない」と訴えました。


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